医学会誌44-補遺号[S30]
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研究課題名:外国人患者が医療機関受診において経験するコミュニケーションギャップ研究発表者:水田 耀(平成29年度医学研究への扉)【背景】近年、医療施設が外国人患者を受け入れる機会が増加している。これを受け、「28年度医学教育モデル・コア・カリキュラム」では、外国人患者の診療に関する項目が追加されている。【目的】本研究では、外国人患者が経験するコミュニケーションギャップについて調査し、医師が養うべきコミュニケーション能力を明らかにすることを目的とする。【方法】まず、AMDA国際医療情報センターで外国人患者からの相談に対応している相談員45名を対象に質問紙調査を行った。さらに、質問紙回答者のうち、無作為抽出された相談員3名に対し、半構造化個別面接を行った。【結果】外国人患者が経験するコミュニケーションギャップは、「日本語能力の不足」、「外国人に対する偏見への恐れ」、「医師の説明不足」、「慣習・文化の違い」であった。医師が習得すべきコミュニケーション能力については、「簡潔、論理的な説明」、「文化・慣習の違いの認識」、「思いやり、共感力」などであった。【考察】医療の現場で外国人とコミュニケーションをとる際に何をすべきかが明らかになった。「簡潔、論理的な説明」のためには、平易な日本語や英語しか分からない外国人にとって、平易な表現とはどのようなものかを日本語、英語について言語学的に理解する必要がある。これによって、コミュニケーションが可能になり、「文化・慣習の違いの認識」が深まり、さらに「思いやり、共感力」を持つことができると考える。S83
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