医学会誌44-補遺号[S30]
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研究課題名:いくつかの高アミロース米の胚乳澱粉の構造と物性研究代表者:井ノ内 直良(福山大学 生命工学部生命栄養科学科)【目的】食後の血糖上昇やインスリンの分泌が穏やかな高アミロース米は糖尿病など生活習慣病予防の観点から注目されており、わが国では主に米粉食品や米ゲルの原料として利用されている。このような状況で、近年いくつかの新しいタイプの高アミロース米が育成されている。今回、わが国で育成された新しいタイプの高アミロースを含むいくつかの高アミロース米の胚乳澱粉の構造と物性について調べることを目的とした。【方法】高アミロース米および比較のために用いた中アミロース米の精白米から冷アルカリ浸漬法で胚乳澱粉を調製した。胚乳澱粉のヨウ素吸収曲線、中圧ゲル濾過法による単位鎖長分布、DSCによる生澱粉・老化澱粉の吸熱曲線、RVAによる粘度曲線などの測定は常法により行った。【結果】「研系2064(ae変異体米)」を親にもつ高アミロース米の胚乳澱粉は、アミロース含量の指標となる青価(Blue value ; B.V.)が高く、アミロペクチンの長鎖に対する短鎖の割合が低く、生澱粉および老化澱粉の糊化温度が高く、老化澱粉の吸熱量が高く、RVAのブレークダウンが低いというae変異体米の特徴をもっていた。「Surjumkhi」を親にもつ高アミロース米の胚乳澱粉は、生澱粉の糊化温度が高く、老化澱粉の吸熱量が高かった。「夢十色」を親に持つ高アミロース米はRVAのセットバックが高かった。また、ae変異体米の高アミロース米の炊飯米表層は極めて硬くレジスタントスターチ含量が極めて高いことも確認した。研究課題名:病院におけるイベントの実践例とその評価研究代表者:合田 喜賢(川崎医療福祉大学 医療福祉マネジメント学部医療福祉デザイン学科) 近年地域の中核病院において、地域連携、利用者の満足度向上や健康増進等を目的としたイベントが実施されている。しかしながら、病院においては、イベントの企画・運営に必要な専門的なノウハウ、高度なデザインの専門知識及びスキルを持つ人材を殆ど擁していない現状がある。筆者らは、学生とともに病院におけるイベントの企画・運営に携わる機会を得た。これにより、病院側はイベントのスムーズな企画・運営面で、学生の実践的デザイン教育の場づくり等で互いに有意義な関係を築くことができた。また、これまで同一の病院で3年間継続して実施したことにより、参加者・病院にとっての満足度、実践教育の有用性、今後の課題等が徐々に明らかとなっている。 本発表では、これまで行ってきたイベントの事例を紹介し、参加者へのアンケート、病院スタッフへのヒアリング、参加者数の推移等により、イベントの評価について報告する。 その結果、①参加者からは、「内容のわかりやすさ」、「イベントを楽しめたか」、「また参加したいか」の項目で8割以上高評価を得たこと、②イベントは「鑑賞型+参加型」の形式を基本とし、当初は利用者の参加には懸念があったものの①のような高評価を得ることができたこと、③病院スタッフにとってもイベント自体は高い評価を得たこと、が成果として挙げられる。その一方で、①集客数の増加、②効果的な広報活動、等が課題であることを指摘した。S80川 崎 医 学 会 誌

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