医学会誌44-補遺号[S30]
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29特ブ-1:アスベスト関連疾患撲滅宣言(WHO)に則った予防・診断・治療の包括的戦略拠点の形成 研究代表者:大槻 剛巳(衛生学) 2016年6月に世界保健機構(WHO)がアスベスト関連疾患の撲滅宣言をアップデートした。これを受け本学5教室の班研究で予防・診断・治療戦略に合致して研究を実施した。【lapatinibと抗EGFR抗体・抗HER2抗体の併用療法はADCC増強効果を有し、EGFR、HER2発現陽性の悪性胸膜中皮腫に対する治療効果が期待】、【悪性中皮腫におけるROR1シグナルと細胞増殖に関する12種類の遺伝子発現を検討、2種類の細胞株と3種類のsiROR1によるmRNA発現を測定、すべてのsiROR1で抑制された2種類のmRNAを確認】、【中皮腫の画像診断で、CTでの中皮腫病変のVolumetryと、FDG-PETにおけるSUV一定値異常を呈する領域のVolumetryとを測定、modified RECIST1.1による治療評価との比較に向けてVolumetryの方法や閾値の設定を実施】、【癌特異的成長因子Midkineの発癌機序への関与と治療標的としてMidkineに対する阻害剤:iMDKを開発し(A)、iMDKの派生化合物(B)の一つが中皮腫細胞に増殖抑制効果を示した】、【アスベストの制御性T細胞機能亢進と細胞周期加速化の解明】という成果を得た。今後、包括的なアスベスト対策をさらに充実させたい。― セッション1:特別推進研究・研究ブランディング事業 ―S14川 崎 医 学 会 誌
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