医学会誌42-補遺号
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27大-7:低用量コルヒチンはマウスの一側尿管閉塞における腎臓線維化を抑制する研究代表者:相原 直樹、板野 精之(組織培養・免疫系分野 分子血管・血圧制御学)【背景】コルヒチンはチューブリン重合阻害により、好中球遊走を阻害し抗炎症作用を示す。その他、コラーゲン代謝の抑制を介した抗線維化作用も有する。近年、コルヒチンが心膜炎の再発予防に有効であることや、心臓手術後の心房細動を著明に抑制することが報告された。今回、UUOモデルを用いコルヒチンの腎線維化に対する有用性を検討した。【方法】(1)8週齢の雄性C57BL/6マウスを用いた。浸透圧ポンプによるコルヒチン0.5mg/kg/day投与 (Col) 群、非投与 (Cont) 群を作成した。ポンプ挿入7日後に一側尿管閉塞術 (UUO) を行い、14日後に屠殺し検討した。(2)ラット線維芽細胞であるNRK-49F細胞を用い、Angiotensin II(AngII)刺激下にコルヒチンを添加し、形態学的評価、遊走能およびストレスファイバー形成に重要なRas homolog gene family, member A (RhoA)活性に対する影響を評価した。【結果】(1)UUO-Col群ではUUO-Cont群に比し腎間質線維化(Masson染色、シリウスレッド染色)の軽減が認められた。またUUO-Cont群で認められたMCP-1、F4/80発現増加もCol群で有意に抑制された。UUO-Col群ではUUO-Cont群に比し尿細管間質領域へのマクロファージ浸潤の軽減を認めた。(2)Ang II刺激により誘導される繊維芽細胞の遊走がコルヒチン添加により濃度依存的に阻害され、RhoA活性もコルヒチン濃度依存的に抑制を認めた。【結論】コルヒチンは線維芽細胞へ直接的に作用し遊走を阻害しUUOモデルにおける腎線維化を軽減する。S87
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