川崎医学会誌39-2
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24ス-7:XAGE-1b特異的T細胞の誘導と機能解析研究代表者:大植 祥弘(呼吸器内科学)背景:我々は、XAGE-1bはがん精巣抗原であり非小細胞肺癌に高頻度で発現することを報告してきた。今回、XAGE-1b特異的免疫が認められる症例より抗原特異的T細胞の誘導を試み、その機能解析と予後に関する検討を行った。対象と方法:当院の非小細胞肺癌患者対象とし、血清抗体価はXAGE-1b合成タンパクを用いELISA法で測定し、抗原特異的CD4 とCD8 T細胞の検出はIFN-γ-ELISA 法とIFN-γ分泌アッセイ法で解析した。結果: XAGE-1b血清抗体価陽性患者41例の抗体価の分布は、強陽性5名、中等度陽性14名、弱陽性22名であった。また、抗体価が強陽性群でのIgGのisotypeはIgG1とIgG3が 弱陽性群と比較し優位に多かった。また、強陽性群では抗原特異的なCD4およびCD8 T細胞の頻度が多く、細胞傷害活性が優位に強かった(59.0%、4.8%)。結語: XAGE-1bに対する特異的T細胞免疫応答とそのXAGE-1b蛋白に対するIgG抗体価は、T細胞の頻度とその機能に相関関係が見られた。これらの知見は、XAGE-1bワクチン投与によって特異的免疫応答が誘導され、XAGE-1bを標的にした肺癌ワクチン療法の可能性が期待される。S75

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